ヤマアジサイ「クレナイ」の自生地 長野県飯田市を訪問し、生育状況を観察した。杉本氏からの依頼を受け、荻巣、鴨川、市川、前田の4名が、ベニガクの命名者である手塚氏の案内で現地調査を行った。
天竜峡PAに集合後、飯田市上久堅の秋葉街道小河路峠越え沿いの渓流に到着。標高は約980~1000mで、スギが密生する林床にクレナイが群生していたが、日照不足のため花の色は冴えなかった。
上流の観音堂付近では、スギが伐採された開けた空間に自生するクレナイを観察。日照条件が良好なため、花の色は鮮やかで、色の濃い個体も見られた。
今回の観察から、クレナイの生育環境は日照条件に大きく左右され、花色は日当たりが良いほど鮮やかになることがわかった。また、自生地の保護活動の重要性も改めて認識した。
文責:前田悟